改革を推進する”元祖Twitter”

2016.09.09

[コンサルの視点から] 

先日、「三行提報」という仕組みを約40年も続けている

サトーホールディング様のお話を伺う機会がありました。

 ※毎日、社長へ3行の提案書を出せる会社(日経ビジネス2009年4月記事)

 

サトーホールディングスは、1940年に竹などを細く裂く加工機械の開発製造から始まり、

結束機や、「ハンドラベラー」などでトップシェアを誇ってきました。

1970年代にPOS(販売時点情報管理)システムの導入が始まると、

「JAN POS用熱転写方式プリンタ」のかいはつなど、

常に新たな分野に挑戦してきた企業です。

1997年には東証1部に上場しています。

 

そのような大企業が40年近く続けている「三行提報」とは

いったいどのようなものでしょうか。

 

それは社員が現場でキャッチしたさまざまな情報やアイデアを

毎日、三行(127文字)にまとめて提出するという仕組みです。

新入社員から役員に至るまで、社長以外の全員が書く仕組みで、

昇進・昇格には全提出が条件になっているそうです。

 

127文字に詰められた情報によって、経営トップは社内外の状況、問題点をキャッチし、

いち早く環境変化に対応していく基盤にもなっているそうです。

社員も経営者感覚でものを考える、「全員参画の経営」を目標としています。

 

この127文字は、Twitterの140文字にかなり近い文字数ですね。

でも、Twitterができた2006年よりはるか30年前に

社内の”つぶやきシステム”ができていたのは凄いことですね。

 

しかも40年近く続けていると大変なデータベースとなり、

社内の改善、経営改革・経営革新の大きな原動力となっています。

 

継続は力なり ~

会社の活性化も小さな一歩から生れるのですね。 

 

(参考図書)

たった三行で会社は変わる―変化と行動の経営 藤田 東久夫著(元代表取締役)