「いい会社」がわかる100の指標

2016.12.10

[本だな、読んだな] 

●「いい会社」とはどんな会社かimg_3190-1

 多くの経営者の方にお会いする機会に恵まれていますが

「いい会社」を目指さない経営者はいらっしゃいません。

 (ここでいう会社とは、組織形態の会社の意味ではなく、個人事業者も含めています)

 

 それでは「いい会社」とは何か。

 

 経営者にとって、社員にとって、あるいは株主、地域社会にとってなのか。

 「誰にとって」の視点で、「いい会社」の見え方は違ってきます。

 

 そんな様々な解釈ができる「いい会社」について、ひとつの視点を与えてくれたた本が

「『日本でいちばん大切にしたい会社』がわかる100の指標」(坂本光司著、朝日出版)です。

 

 この本は、ビジネス書としては圧倒的な、累計67万部以上というベストセラーとなった「日本でいちばん大切にしたい会社」を書かれた坂本先生が、7000社近い企業を訪問し検討して、10個のカテゴリーで各10項目ずつ、合計100個の指標を取りまとめたものです。

 

 坂本先生は「企業経営の使命と責任」について、「企業経営とは業績を高めたり、ライバル企業との勝ち負けを競うための活動ではなく、組織にかかわるすべての人々の永遠の幸せを追求・実現するための活動である」と定義されています。

 そして「業績の善し悪しや勝ち負けなどは、企業経営の目的や追求するべきことではなく、目的を正しく果たしたかの結果、あるいは目的を実現するための手段に過ぎない」とされています。

 

 企業の使命と責任の対象者、つまり幸せを追求する方たちは次の5つだそうです。
第一 社員とその家族
第二 仕入先や協力企業等で働く社外社員とその家族
第三 現在顧客と未来顧客
第四 地域住民、とりわけ障害者や高齢者等の社会的弱者
第五 出資者や関係機関

 なかでも、経営者とともに歩む社員を大切にする会社を「いい会社」の第一条件としています。

 一見、内向きのように見えるけれど、先ずは足元がしっかりしていないと、もろくも崩れてしまうことを、坂本先生は多くの事例から読み取ってこられました。

 

 

●将来を見据える
 100の指標を見ていると、自社には程遠い、起業したばかりで関係ない、と思うこともあると思います。当オフィス自身も、恥ずかしながら、遠い目標が多いです。

 
 しかし、遠くの目標も、近くの1歩から。

 優れた企業をわかりやすく指標化していただいているので、それを見ながら、自社の位置を確認し、次に進むべき準備を考える、良いツールであると思います。

 

 

《講演会のご案内》

 私が事務局を務めている「異業種交流会シフト21」では、20周年を記念して、坂本光司先生をお招きした講演会を開催いたします。

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 ◎坂本光司先生の講演会&ビジネス交流会(2017年1月27日)