2017.09.26
[コンサルの視点から]

内閣府が発表している調査に、「景気ウオッチャー調査」があります。
タクシー運転手やスーパーマーケット・百貨店の店員、あるいは人材派遣会社社員など、現場の人が肌で感じる景気を毎月定点的に調べているもので、「街角景気調査」とも言われています。
街角景気調査の8月度の結果が出ていますが、8月は天候不順と夏休みという影響から、明暗が分かれたそうです。(日経新聞2017年9月9日記事より)
パソコンや家電、自動車などの耐久財は好調で、リーマンショック以降の景気刺激策で購入した製品の買い替え時期になっているからとのこと。
一方で長雨は消費者マインドに大きく影響し、悪化しました。
大手小売業では、値下げ品目を増やすなど、消費者の低価格志向に敏感に反応しているそうです。
一見好調に見える消費も、このような値下げによる恩恵で、他のものに振り分けているのでは、という見方もあるようで、なかなかデフレ脱却とはいかないようです。
ただ、この明暗も「表裏」の関係にあります。
長雨が続けば、屋外レジャーは不振でしょうが、雨具や室内レジャーが伸びたりするなど、ゼロサムゲームで振り子が振れます。
だから、景気に一喜一憂することはないのです。
船が航行安定のために「バラスト水」を入れて、重さを保っています。そのように我々も重さを増していき、多少の波高には影響しないようにしなければなりませんね。
(注:写真と記事内容は関係ありません)