2017.10.27
[中小企業施策活用]
質問 新事業の資金調達に補助金を使えますか?
当社では既存事業の打開のため、新規事業を検討しています。
自己資金が不足しているので、補助金を使いたいと思います。
そのような場合に、補助金を活用できますか?
回答 採択されないと補助金は活用できません。採択後も注意が必要です。
新規事業、例えば新技術開発、新製品開発、新たな販路開拓は、企業の新陳代謝のために不可欠です。
それらの実行には、資金がスピードを高めてくれることは事実です。
補助金はそういった事業を支援するためのものですが、
資金調達手段として、次の点から全面的に頼るのは難しい面があります。
①採択されなければ使えない
前問でも説明したように、補助金には採択という関門があります。
採択率は補助金によってことなりますが、
一般的には数%~数10%程度です。
多くの申請案件から選ばれなければなりません。
②補助金は後払いである
補助金は後払いです。
自社で事業を実施するために、経費を全て支払った後、
その領収書などを添付して事業報告をします。
それを最終的にチェックされてから、やっと対象金額が払われます。
つまり、「精算払」なのです。
③補助率がある
補助金制度では、補助率が1/2とか1/3などと決められています。
補助金として支払われるのは、事業対象費の全額ではありません。
残りは完全に自己負担となります。
以上のようなことから、事業費全額の資金調達としてアテにするのは難しい面があります。
但し、補助金が採択された場合に、補助金交付までの間の資金調達として
金融機関から「つなぎ融資」を受けられる可能性もありますので
金融機関に相談することをお勧めします。
最近の補助金申請では、それらの資金調達についても、調達先を記入しないと申請できないものも増えています。
補助金を申請する際には資金調達も計画してください。
《早わかり補助金10の質問》