補助金申請書・計画書の書き方のコツは?(早わかり補助金10の質問/第7回)

2017.11.10

[中小企業施策・補助金活用] 

質問 補助金の申請書・計画書の書き方のコツを教えてください。

補助金の申請書・計画書を書くのは大変そうです。

書き方のポイントを教えてください。

 

回答 申請書・計画書は「プロポーズ」です

補助金申請書・計画書は
「自社のこの素晴らしい、将来性ある事業を展開するために、どうしても資金が必要になります。

 ですから、力を貸していただきたい!」
というプロポーズです。

 

融資の事業計画書は、金融機関へのプロポーズ、
補助金の事業計画書は、補助金を出す公的機関へのプロポーズ、です。

したがって、次の3つのことをわかりやすく伝えます。

 

1)どんな事業を考えているのか

補助金を申請する目的は、新技術の開発、新製品やサービスの開発、あるいは販路開拓や販売促進など新たな取り組みがほとんどです。
どんなことを考えているのか、具体的な記載をします。

 

2)経費はどのくらいかかるのか

事業には何にいくらかかるのか。

事業のための調達、資金はどの程度必要性が高いのかを記載します。

 

3)どのようなメリットがあるのか

事業を実施することで、会社にとってはもちろん、補助金を出す機関にとってどの程度メリットがあるのか。
例えば会社の収益を上げることや、雇用を増やしたりすることはもちろんのこと、社会や地域、あるいは産業としてのメリットはどのようなものがあるのかを記載します。

 

冷静な視点で

 事業や製品への思いの強さから生じてしまう、ちょっとした“勘違い”を避けるために、つぎのことも気を付けてください。

 

1)パンフレットではない

 会社内部で書かれた補助金申請書を相談で拝見させていただくことがあります。
 大変良く書かれているのに、それが商品・製品・技術のパンフレットのようになっている残念なケースが散見されます。

 もちろん優れた技術や製品のことをアピールすることは必要です。
 しかし、補助金の目的は、その技術が完成して利用されることによる、会社のメリット、社会のメリットがあってこそ達成されます。
 パンフレットではなく、計画書であることを忘れてはいけません。

 

2)第三者が見て、わかりやすく書くこと

 誰もが見てわかりやすいことが大切です。
  1)適度な見出しや箇条書き
  2)数値を使って具体的に把握できる
  3)図や写真を使って、視覚でわかる

 

3)申請書の読み手は、専門家ではない

補助金の審査員は、御社以上に御社の技術に詳しいというようなケースは
ほとんどないと思ってよいでしょう。
業界のプロが見るわけではありません。
ですから、ちょっと専門的な言葉、用語は、解説もなく書かれてしまうと、説明不足→理解不足につながりかねません。
技術の概要を理解してもらい、そのうえで、申請書を読んでもらう配慮が大切なのです。

 

 以上のようなポイントに気を付けて、計画書を書いてください。
 

     

《早わかり補助金10の質問》

第1回 補助金はどんなメリットがありますか?

第2回 補助金と助成金の違いは何ですか?

第3回 補助金を探す方法はありますか?

第4回 わが社の事業は補助金対象になりますか?

第5回 新事業の資金調達に補助金を使えますか?

第6回 応募前に注意しておくことは何ですか?