2020.03.04
[コンサルの視点から]

今回の新型コロナウィルスの影響は、東日本大震災後の状況にも似てきました。
このような状況下で、マスクなどを買い占めたり、それを高額で転売したりという人もいるようです。
短期的に利益を得たとしても、それは決して長続きする利益ではありません。
企業は継続すべきもの。
そうであるならば、お客様に対して必要な物資・サービスを適正な価格で提供するのが正しい経営です。
東日本大震災の時も、震災直後から地域や顧客のことを考えた素早い判断で、お客様や地域住民の命を守って、それが後の評価につながっている例は多くあります。
先日、「人を大切にする経営学会」で、福島県いわき市のスーパーマルト様で話を聞いたときに、非常時のあるべき企業対応の一つの姿があると思いました。
社員も自宅が被災している中でも、その日のうちに全店で営業を再開しました。店は地域のライフラインという認識があったからです。
また、昨年の台風19号水害の時には、3店舗が水害に遭ったそうですが、そのようなトラブルの中でも、被災者への弁当配達(1,000人分)など迅速に行い、地域にあるべきお店として評価されたそうです。
更に地震や台風での被災を経て、自社で給水車を保有するという決断に至ったそうです。
短期的な利益から見たら、大変な出費ですが、地域のためという長期的利益の観点から成された決断でした。
お客様のための正しい経営はかくあるべき。答えはおのずと明確ですね。