2022.11.07
[強くてやさしい会社]
米企業の大量解雇

イーロンマスク氏のTwitter社買収に伴い、
社員7,500人(2021年12月末)のうち、
半数以上を解雇する通達をマスク氏が出したそうです。
日本法人も対象とのことです。 (日経新聞11月5日記事を参照)
マスコミ各社、Twitter上でも話題になっています。
仮に、半分の人数になっても
同程度(同質・同量)のサービスを提供し続けられるものなのか。
もし、それができるとしたら、
機械やシステムによる相当の効率化策を講じるのか
あるいは、人数過剰だったことになります。
このような報道やSNSの投稿のなかでは
マスク氏を非難するというよりも
「買収後の対応ではお手本のような事例」
「良くやった」という賞賛の声も目立ちます。
Twitterの後に続くように、
Facebookなどを運営するメタ社の人員削減案も出ているという記事を目にしました。
会社の決算書の帳尻を合わせるように
人件費=経費の削減を簡単にしてしまうことに
何か不信感を持ってしまいます。
新旧経営者の責任
まず前経営者(ジャックドーシー氏ら)の責任問題です。
ジャックドーシー氏が
「企業規模の拡大を急ぎすぎた。皆がこのような状況になった責任は自分にあり、おわびする」
と謝罪したという記事も見ました。
しかし、彼は既に経営から手を引いていて
恐らく株も売却済みです。
売却時に社員の扱いについての取り決めがない限り
前経営者に法的な責任は生じないでしょう。
5年間で9割増し、倍になった会社というのも
何をそれほど急いだのでしょうか。
創業間もない小さな企業で、
社員3人だったのが6人になったというようなレベル感ではありません。
また、人数が多すぎるというのは
ゆとりある経営とも似て非なるものです。
雇用と成長とのリンク(関連性)
「人を大切にする経営」では
安定した事業経営を行い、顧客の信頼を維持していくためには
通常だったら1人必要なところ、1.2人以上の人員配置をとしています。
しかし、1.2人と2人では大違いです。
今回の結果は、1~2年での結果と
10年くらいのちの結果では
見方が違ってくるように思います。
安定した成長は安定した雇用を生み出し
安定した雇用が安定した成長を生み出す
という方程式はあると信じています。