社員とのコミュニケーションを深める、社長への手紙

2023.02.28

[強くてやさしい会社] 

一方通行になりがちなコミュニケーション

 

コミュニケーションは、

本来は「双方向の矢印⇔」で結ばれなければならないのに

「一方通行の矢印⇒」になることも多いですよね。

 

特に、社長と社員とのコミュニケーションは一方通行になりがちです。

 

社長は「自分は社員の話を聞いている」

「十分に意見をくみ取っている」と考えていても、

実際、社員はどう感じているでしょうか。

 

朝礼や会議、面談といっても、社長ばかりが話をしている、

という状況が少なくありません。

 

社長が思っている以上に、コミュニケーションの一方通行は起きています。

 

話しにくいことも伝えやすく

 

そのような状況を改善しようと工夫している会社が

神奈川県綾瀬市の株式会社栄和産業様です。

同社は建設機械や自動車関連部品のメーカーです。

 

プレス加工の中でも難しいとされる深絞り技術を得意としており、

ショベルカーのエンジンフード、

大型バスのパネルフロントルーフを社内で一貫生産しています。

現在、綾瀬市に11工場、沼津市に2工場があり、社員数は169名です。

 

社員数の増加と反比例に、1人1人との接点が少なくなってしまうことを懸念した

社長の伊藤正貴氏が始めたのが、「社長への手紙」を社員に書いてもらうことでした。

 

意見、アイデア、仕事のやりがいや目標、

また人間関係やお金の心配事など

様々につづられています。

 

160通以上もの手紙に全て目を通し、

手紙の内容次第では

社長から社員に面談を申し入れます。

 

もちろん、社員からの面談申し入れはいつでもOKです。

ただ、中には気後れして面談申し入れができない社員もいます。

 

また、社長面談ではプライベートな問題の相談もOKとしています。

かつて、若い社員が家族の悩みが原因で離職につながった苦い経験があるため

話を聴くだけにしかならなくても、早めに相談にしてもらいたいからです。

 

新卒社員に対しては

最初の1年間、毎月相談シートを書いてもらい

社長自らが面談しています。

 

新卒社員のほとんどが高卒で、精神的にも未熟な点も多いことから

入社後の不安を和らげていきたいと考えています。

 

社員とのコミュニケーションの取り方は様々です。

 

大切なことは、会社の状況にあった対策をしていること

そして、社員が納得できるコミュニケーションになっていることです。

 

あなたは、社員とのコミュニケーションで

一方通行にならないような対策、工夫を講じていますか?