「あなたとなら、また一緒に働きたい」

2024.10.16

[強くてやさしい会社] 

大阪市内でユニバーサルレストラン ル・クロ・ド・マリアージュを経営されている黒岩功さんは

スイスで修行中、その後の人生を形作るシェフに出会ったそうです。

 

様々な国々からメンバーが集まっている、著名レストランの厨房では、

スタッフ間のいざこざが絶えないのが常とのこと。

 

しかし、黒岩さんが修行したスイスの店では

皆がチーム一丸となって働いて、まとまっていたそうです。

 

さらなる修行のために他店に移ったり、

修行を終えて国に帰るメンバーが

「あなたとだったら、また働きたい」

挨拶をしていくのが、フーバーさんというリーダーでした。

 

彼はどんな人だったのか。

 

一言でいうと

スタッフ全員に関心を持っている人でした。

 

移民として、慣れない国で働いている、皿洗いの若いスタッフに、

宗教的に食べられる食材で、まかない料理を作ってあげるような方だったそうです。

トップのシェフが、スタッフのたった一人のために

普通だったらつくらないそうです。

 

また、ある時は手を怪我してしまい、そのような恰好では

接客に出るのに自信がないというフロアスタッフに対して、

「料理は美味しいのだから、自信を持って接客しなさい」と励ましたり

スタッフ一人一人を家族のように見ている人でした。

 

家族愛を持って、スタッフに接しているフーバーさんに対して

黒岩さん自身も日本に戻る時

「あなたと、また一緒に働きたい!」

と話して別れたそうです。

 

日本で店を持ち、スタッフを抱えるようになったときから

リーダーとはどうあるべきか。

そのあるべき姿として、フーバーさんを意識しています。

 

今でも、何かあった時に

「フーバーさんなら、どう行動するだろうか」

と考え、意思決定の参考にしているそうです。

 

ロールモデルの存在は大きいですね。

 

ただ、ロールモデルが身近にいなくても、

このような話を聞くことで

ありたい姿を形作ることができます。