2024.10.17
[強くてやさしい会社]
昨日につづき、大阪のユニバーサルレストラン ル・クロ・ド・マリアージュの黒岩功さんのお話です。
黒岩さんは、海外にユニバーサルレストランがあるのに
なぜ、日本にはそのようなレストランがないのか、
なぜ、日本の飲食店では障がい者が働けないのかを考えた際に、
「これまでの指導というスタイルが追い付いていないからでは?」と感じたそうです。
これまでの指導とは、次の1,2のようなスタイルです。
1.見て覚えろ、技を盗め。
職人の世界では、かつてこのような指導スタイルです。
果たしてこれは指導とは言えるのかどうかです。
2.教える、教え込む。
1からは一歩進んでいますが、
一方的に教え込むことが指導なのだというスタイルです。
同じことをさせる、同じやり方を覚え込ませることでは
障がい者はついていけません。
例え、健常者であっても同じことを皆が同じように出来るわけではありません。
1と2を経て、次のようなスタイルが大事になっています。
3.コーチングにより支援する
個人の個性を生かしつつ、その人の内発的な動機を活かした
コーチングをベースにした、「支援」が大事になってきています。
自分のペースが基本となって、少しずつ成長を促すスタイルです。
支援というスタイルで、技術を学び、接客を学んで
自分ができること、得意なことを切り分けていけたら
障がい者も飲食店で働けると感じたそうです。
ただ、支援するだけでは基本ができません。
支援と指導を両輪で並行させていきながら
障がい者自身の能力が発揮できるようにしたいとお話されました。
さらに、教える側と教わる側という上下関係でなく、
支援する側、される側の双方がともに並んで歩んでいく
フラットな関係性が大事だとお話されました。
組織のあり方にも通じるお話ですよね。
「支援」という言葉の重みを感じました。