2024.10.27
[強くてやさしい会社]
今回も、就業者のモチベーションについて国際比較した調査報告
グローバル就業実態・成長意識調査-はたらくWell-beingの国際比較
について、読んでいきます。
日本では、社員自身が成長を実感していると答えた者の7割以上が
業務外学習をしていたのに対して、
「成長に関してどちらでもない、あるいはまったく成長を実感していない」
と答えた者では3割しか、業務外学習をしていませんでした。
つまり、業務外で学習すること、学習する時間を持つことは
自身の成長を実感する一つの要素と言えます。
しかしながら、日本は他国と比較しても、
業務外学習を行っていない人の比率が約半数いて、
他国と比較してダントツに多く、2位の国の倍近くという結果でした。
残念ながら、業務外に学習をしていないという国柄なのです。
どうして、このような残念な結果なのでしょう。
日本では学習したことが組織での活用についても
仕事の選択肢の増加にも直接的に繋がりにくいので
どうしても学習意欲が低くなってしまいます。
また、高学歴者、高所得者、正規雇用者ほど
業務外学習を行うという、偏りも大きく見られました。
個人の学習習慣にだけ拠るのでしょうか。
習慣がないからこそ
企業側の支援なども必要なのに、
それが不足しているのではないかと感じます。
そもそも働く幸せ実感は仕事のモチベーションを高め
学習や自己啓発活動を促進するという結果ですので
働く幸せ実感が持てないのは
企業の責任も大いにあります。
業務外学習ができないのは個人の問題ではなく、
組織の仕組みや制度としての問題も大いにあります。
それが促進されることで
社員自身が成長を実感したり
働く幸せを実感することが強くなることが想定できます。
教育訓練費と教育時間についても
会社外で行ったり、業務外でも支援するという仕組みを持ち
十分な学びができるように促していくことが大切です。
坂本光司先生は
社員一人当たりの教育訓練費10万円以上、または年間売上高の1%以上を目安にすること
あるいは教育訓練時間を年間所定内労働時間の5%以上にすることを促しています。
社員の成長の総和が、企業の成長!
そう考えて、社員の学びを促進させていきたいですね。