社員満足度ではなく、”エンゲージメント”向上

2024.11.11

[強くてやさしい会社] 

2024年2月に発表があった、第14回日本で一番大切にしたい会社大賞を受賞された、

アール・ビー・コントロールズ株式会社様(石川県金沢市)に7月に訪問する機会がありました。

 

リンナイの関連会社として、メインは系列企業の部品製造をしていますが、他業種の部品製造なども幅広く手掛ける(外販比率も3割近い)、社員数490名あまりの中堅企業です。

 

 

アール・ビー・コントロールズ様が以前より志向してきた経営が

 

みんなが幸せになる経営」でした。

 

みんなとは

・社員の幸せ (ウェルビーイング)

・会社の継続的な利益確保と事業継続 (ゴーイングコンサーン)

・社会課題の解決 (SDGs)

の3方よしの経営です。

 

とてもシンプルで、わかりやすく基本的な方針です。

 

このような社風になったのは

10年ほど前に、「日本でいちばん大切にしたい会社」が社員に紹介され

それを読んだ社員が、伊那食品工業様への見学を行ったことがきっかけだそうです。

 

その後、健康経営、男女ともに育休制度の充実など様々な施策を通じて

人を大切にする経営の風土が培われてきました。

 

大賞への応募も、社員の一人がエントリーを提案してきたといいます。

通常は経営者が応募したり、周囲の人が応募するというのが普通ですが

社員から提案されたという話は、珍しいとのことでした。

 

社員満足度ではなく、エンゲージメント

 

アール・ビー・コントロールズ様の話で

最も印象的だったのは

「社員満足度調査は行わない。

その代わり、エンゲージメント調査を行う」ということでした。

 

どちらの調査であっても、社員が会社に対してどのように思っているのか

会社の施策や待遇への成績表のようなものです。

 

しかし、なぜ満足度調査ではないのでしょうか。

 

それは、従業員満足度調査であると

社員の満足が目標になってしまい、

単に与えられるもの、例えば、報酬や接遇や環境(福利厚生など)に

視点が行きがちになります。

まるで、会社にぶら下がっているような形になってしまいます。

 

しかし、会社からの満足のいく施策のもと

相互の信頼関係が構築されているのだなあと感じました。

会社も社員から「愛され」、

貢献したいと思われる、

この会社で働きたいと思われることが目的です。

 

信頼関係の土台のうえに、社員と会社のコミュニケーションが成立する

そんな関係でありたいとの願いから、エンゲージメントの調査を行っています。

 

そんな言葉のチョイスからも、

社員との信頼関係を大切にしている社風が見えてきました。