多柱経営と小柱経営

2024.11.23

[本だな、読んだな] 

土曜日のブログは読んだ本の紹介です。

   

『会社が永続する「31の言葉」 

  創業120年・平山建設の隔世教育と思考習慣』

 平山秀樹著 日経BP 2020年発行

 

この本を買ったのは2020年なので、発刊直後でして、その時に読んだ本を再読しました。

平山建設株式会社は、成田市にある1901年創業の建設会社です。

現社長は4代目に当たる方です。

 

3代目、すなわち現社長のお父様が、

創業者(3代目のおじい様)から直接聞いた言葉、

あるいは家に伝わる言葉をまとめて

日めくりカレンダーにしたことが、この本の発刊となったきっかけのようです。

 

3代目は既に他界されているようですが

「私の経営理念と指針は『31の言葉』に凝縮してあるから、

 経営判断や行動に迷ったら、読み直せ、深く読め」

と子供や社員にも伝えていたそうです。

31の言葉は、エピソードがたくさんあり、

会社の歴史、平山家の家族としての物語が詰まってしました。

 

日めくりの言葉ではなく、執筆された平山社長の言葉だと思いますが

小柱経営」という言葉がありました。

 

「社会の変化に柔軟に対応するために、10本くらいの柱を持つ。

 1本の柱が売り上げの30%を超さないようにして、

 超えてきたら、他の柱も大きくして、バランス良くすること」

 

材木店から建設業へと転換してきた同社らしい

素晴らしい経営バランスへの言葉だと思いました。

 

この言葉から、私は「多柱経営」を思い出しました。

 

株式会社トーケン(石川県の総合建設サービス業)で

経営信条として掲げられている、「多柱経営」です。

 

どちらも複数の柱を持っていくことで

経営を強固なものにしようという考え方です。

建設業らしく、またわかりやすい言葉であると思い、読んでいました。

 

長く続く、良い会社には、独自の経営哲学がありますが

大事な部分の共通項がとても多く、勉強になります。

 

大事なことは変わらない。

普遍的なことは、とても大切にしていきたいものです。

 

▶アイパス経営コンサルティング株式会社 

 代表取締役・中小企業診断士 有村知里