2016.11.19
[コンサルの視点から]
●継続して働いてもらうには仕組みが必要
パート・アルバイトの確保は、企業・店舗にとって緊急度・重要度の高い問題になっています。
採用のみならず、パート・アルバイトが継続して働き、企業や店舗を支える優秀なスタッフとして活躍してもらうことも大きな課題です。
優秀なスタッフを抱えている企業や店舗はお話をお伺いすると、公正・公平な評価の仕組みを持っています。
今回はパート・アルバイトのやる気と向上心を引き出す評価の仕組みを作っている事例を紹介します。
●作業分析と評価の工夫
ランチタイムを中心にうどん・定食を提供しているM店では、厨房を含めて中高年の主婦パートが主戦力です。
少人数で柔軟なシフト体制を組むため、厨房・ホールの担当を固定化せずに、どの作業もこなせるよう、いわゆる多能工化を目指しています。
そのため、スタッフの評価方法に工夫を凝らしています。
店舗での作業をオーダー、配膳、レジ、仕込み、洗い場など13項目に分類し、それぞれにA~Dの4段階で評価します。
4段階の内容は
A:「責任を持って仕事ができる」
B:「指示に従い仕事ができる」
C:「どちらかというと不得手」
D:「不得手」です。
上記の13作業、4段階でスタッフの仕事ぶりを評価して一覧表にし、これに基づいて曜日・時間帯でシフトを組み、最適な生産性確保を目指しています。
評価の結果もスタッフに伝えています。これにより評価の公正さを保つことになり、スタッフの納得も得られます。
評価は一定期間で見直すため、スタッフ自身も得意分野を広げていこうという意欲向上にも繋がっています。やる気のあるスタッフに対しては、店長が積極的にフォローし、評価段階のアップを図ります。
一般的に年齢が上がるにつれ、不得意分野を伸ばすのは難しくなります。
その代わり得意分野に自信を持ち、責任感も強くなります。
M店ではパートの定着率も高く、作業分析と評価方法のメリットは大きいと感じています。
●スタッフの定着がもたらす効果
スタッフのモチベーションが高く定着率が高くなると、人材募集コストの低減はもちろんのこと、「自分の会社・お店」という意識から顧客サービス向上、売上にも寄与します。
自社・自店のスタッフの評価方法を検討してみませんか。