「生産性」という意味を考える一冊

2017.09.22

[本だな、読んだな] 

51aFg5SJMAL._SY346_ 生産性を高めることが、中小企業施策のテーマにもなっています。

 

 そんな時に、「生産性」がもたらすものの大きさに改めて気づかされた一冊が「自分の時間を取り戻そう」(ちきりん著)です。

 

 歴史を振り返れば、社会の成長の歴史は生産性向上の歴史です。狩猟から農耕へ、石器から鉄器へ、グーテンベルグの印刷機の発明や、産業革命など、生産性が高まることによって、人間の生活はより便利に、より豊かになり、経済のみならず、政治などにも大きく影響してきたのです。

 

 そう考えると、私たちは常に生産性向上をすることが、生きている中で当たり前なことであって、DNAの中に刻み込まれているのかもしれません。

 

 ただ、それはモチベーションだけでは不可能です。生産性を向上させようというモチベーションは大切です。それがあるからこそ、生産性を向上させる意欲やきっかけになることでしょう。

 

 しかし、技術や仕組みやツール、ノウハウがなかったら実現できないのです。

 そう考えると、それは「量」を単に増やせばよいということが生産性を向上させる解ではないということがわかります。

 「量」を加減するだけではなく、「質」の転換が重要で、仕組みそのものの転換が必要あることを、この本ではとても大切なこととして主張しています。

 

 まさに、改善ではなく、改革が私たちの生活や仕事に求められているということを、改めて痛感した一冊でした。