100円ショップに見る、戦い方の軸づくり

2019.02.04

[コンサルの視点から] 

私(当オフィス代表・有村)は、1か月に数回、100円ショップに行っております。

生活雑貨や文具などを、数百円単位で調達していますが、毎回発見があり飽きません。

 

ご存知のとおり、100円ショップ業界は大手4社(ダイソー、セリア、キャンドゥ、ワッツ)の

寡占化が進んでいる状況です。

 

先日、その4番手であり、最後発で創業した、株式会社ワッツの平岡史生代表取締役に

お話を伺う機会がありました。

 

右の図は大手4社の直近決算期の売上高と、1店舗あたりの売上高です。

 

ダイソーは4社の売上高の62%を占めるガリバー企業です。

 

セリアはライフスタイル提案型商品力に優れ、1店舗あたりの売上高も高いのが特徴です。

 

キャンドゥはコンパクト感があります。

 

そのなかでワッツはどのように戦ってきたのか。

 

①店舗出店は直営店のみ

 他の3社はフランチャイズと直営店の2タイプです。

 直営店では、意思決定スピードが早くできます。(出店・退店も)

 

②小規模店

 80坪パッケージにしていて、他社店舗が出にくい場所にも出店可能です。

 その分、有利な交渉も進められます。

 

③定番商品の強み

 ダイソーが平均7万アイテム程度を揃える中、ワッツは2万アイテム程度に抑え

 定番商品に強みを置いています。

 

 両社は1店舗あたりの売上高では2倍以上の開きがありますが

 アイテム効率は高いとも考えられます。 

 

 

業界4位のワッツは、戦う土俵を変えているのです。

 

小回りを利かせて、大と同じ土俵で戦っていないといえます。

 

複数の先行企業があるなかで、それらの企業を真似せず、

独自に戦う軸を作っていくのは勇気がいるものです。

 

しかし、それをやり抜いた企業が、生き残っていくのですね。