2026.01.07
[小さくても強くてやさしい会社]
経営を取り巻く環境は、年々変化のスピードを増しています。
市場の変化、働き方の変化、人材を取り巻く状況の変化。
そうした中で、
「何を変えるか」
「どこを改善するか」
が語られる機会は増えました。
一方で、現場で迷いが生まれるのは、
変えるべきことがわからないからではなく、
「変えてはいけないもの」が曖昧なとき
ではないでしょうか。
だからこそ、あらためて立ち止まって考えたい問いがあります。
この会社は、何を変えずに大切にしているのか。
なぜ「アイパス」という名前なのか
「アイパス経営コンサルティング」という名前は、
単なる呼び名として付けたものではありません。
私自身が、
どのような経営を支援したいのか、
どのような判断軸を大切にしたいのかを
言葉にしたものです。
アイパスは、次の5つの言葉の頭文字から成り立っています。
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・Add Value(高付加価値経営)
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・Independent(自立型経営)
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・Pricing myself(非価格競争)
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・At home(厳しくも温かい家族的雰囲気)
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・Steady Growth(堅実な成長)
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いずれも、「人を大切にする経営」を実践していくうえで、
欠かすことのできない経営の軸です。
5つの軸は「理念」ではなく「経営判断の基準」
これらの言葉は、
理念として掲げるためのものではありません。
経営の現場では、日々、
・どの案件を受けるか
・どこまで値引きをするか
・誰にどこまで任せるか
・どのスピードで成長するか
といった、大小さまざまな判断が繰り返されています。
その判断の積み重ねが、
会社の空気をつくり、文化をつくります。
アイパスの5つの軸は、
迷ったときに立ち返るための「経営判断の基準」です。
短期的に得かどうかではなく、
長期的に人を大切にする経営と言えるかどうか。
その問いに向き合うための言葉です。
アイパスに込めた5つの意味(全体像)
ここでは、5つの軸の全体像だけを簡単にご紹介します。
Add Value
価格ではなく、価値を高めることで選ばれる経営。
Independent
指示待ちではなく、考え、判断できる人と組織を育てる経営。
独自の価値を生み出している経営
Pricing myself
価格競争に巻き込まれず、自ら価格を決める覚悟を持つ経営。
At home
優しいだけではなく、言うべきことを言える
厳しさと温かさが共存する職場づくり。
Steady Growth
無理に拡大せず、足元を固めながら進む堅実な成長。
いずれも、
短期的な成果よりも、
「長く続く会社であること」を前提としています。
なぜ「変えない軸」を先に言語化するのか
変化が激しい時代だからこそ、
すべてを柔軟に変え続けることが
正解のように見えるかもしれません。
しかし、変えない軸が曖昧なままでは、
判断は場当たり的になり、
現場には不安が広がります。
「昨日は良かったのに、今日は違う」
「人によって言うことが違う」
こうした状態では、
社員は安心して判断することができません。
変えない軸を言語化することは、
経営を縛るためではなく、
経営者と社員が安心して動くための土台をつくることです。
人を大切にする経営を、
感覚論や精神論に終わらせないためにも、
軸を明確にしておくことが欠かせません。
このブログシリーズの位置づけ
今回の記事は、当社(アイパス経営コンサルティング)の
「総論」にあたる位置づけです。
今後は、
思想編:5つの軸を1本ずつ深掘りし、
なぜその考え方が必要なのかを整理する
実践編:それぞれの軸が、
会議・朝礼・情報共有・相談・判断などの場面で
どのように表れているのかを具体的にお伝えする
という形で進めていく予定です。
読み進めていただくことで、
考え方 → 判断 → 行動
が一本の線でつながる構成を目指しています。
おわりに
アイパス経営コンサルティングが大切にしているのは、
「正解を示すこと」ではありません。
経営者が、
自分の会社の軸を言葉にし、
その軸で判断できるようになること。
アイパスの5つの軸が、
それぞれの会社にとっての
「変えないもの」を考える
一つのきっかけになれば幸いです。
ここに書いたことは、
実際のご相談の中で、経営者の方からよく伺うお話でもあります。
「何から整理すればいいのか分からない」
そんな状態からご一緒することがほとんどです。
これからも、
小さくても強くて、やさしい会社づくりを、
ご一緒に考えていけたらと思います。
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アイパス経営コンサルティング株式会社
代表取締役・中小企業診断士
有村 知里
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