At home は「優しい会社」のことではない―― 厳しさのない温かさは、組織を弱くする

2026.02.11

[小さくても強くてやさしい会社] 

 

At home と聞くと、

居心地のよい職場や、優しい上司、

和やかな雰囲気を思い浮かべるかもしれません。

 

しかし私は、

それだけでは会社は強くならないと考えています。

 

むしろ、

「優しさ」の名のもとに

言うべきことを言わず、

線を引かず、

判断を先送りする関係が続くと、

組織は静かに弱っていきます。

 

At home は、

単なる雰囲気の話ではありません。

関係性のあり方の問題です。

 

 

なれ合いは、At home ではない

・注意すべきことを注意しない。

・基準をあいまいにする。

・誰も嫌われ役を引き受けない。

これは一見、穏やかに見えます。

 

しかしその裏側では、

  • 不満がたまり、負担が偏り

  • 本音が言えなくなる

  • という現象が起きてきます。

 

本来達成すべきことができなくなり

将来的には業務に支障が生じてきます。

  •  

それは温かさではなく、なれ合いです。

 

At home とは、

本音が言える関係性であって、

何も言わない関係ではありません。

 

 

厳しさとは「基準を示すこと」

厳しさとは、怒ることではありません。

  • ・何を大切にするのか

  • ・何を許さないのか

  • ・どこまでが責任なのか

を明確にすることです。

 

基準があるからこそ、

人は安心して働けます。

 

基準がなければ、

やさしさは空気になり、

やがて不公平になります。

 

At home に必要なのは、

まず基準のある組織です。

 

Independent と Pricing myself が土台にある

実は、これまでの連載で書いてきた

がなければ、At home は成立しません。

 

主導権を持たないままの優しさは、

外部の圧力に流されます。

 

価格を引き受けられないままの温かさは、

現場を疲弊させます。

 

At home は、

経営として自立し、

判断を引き受ける強さの上に

はじめて成り立つ関係性です。

 

 

やさしさとは「逃げないこと」

やさしい会社とは、

  • ・不都合な話もする

  • ・注意もする

  • ・それでも関係を切らない

会社です。

 

厳しくすることから逃げず、

関わり続けることからも逃げない。

 

それがやさしさです。

 

甘くすることではありません。

 

 

At home は“屋根”のような存在

強さだけでは、人は疲れます。

厳しさだけでは、人は離れます。

 

しかし、

経営の軸という柱があり、

基準という骨組みがあり、

その上にやさしさという屋根がかかっている。

 

そのとき、組織は安心して成長できます。

 

At home とは、

優しさそのものではなく、

強さと基準の上にかかる“屋根”のような存在なのだと思います。

 

屋根があるから、安心できる。

しかし、柱がなければ屋根は支えられません。

 

次回は、この屋根の下で、

実際にどのような関係性が育まれているのかを

具体的な企業の姿から考えてみます。

 

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アイパス経営コンサルティング株式会社  

代表取締役・中小企業診断士  

有村 知里

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