2026.02.25
[小さくても強くてやさしい会社]

成長は常に善なのか
経営において「成長」は前向きな言葉です。
売上が伸びる。事業が広がる。社員が増える。
数字が伸びることは、確かに喜ばしいことです。
しかし、本当に成長は常に善なのでしょうか。
市場が追い風のとき。
評価が高まり、称賛されるとき。
急速に拡大していく局面・・・
そのとき、会社は本当に強くなっているのか。
それとも、静かに揺らぎ始めているのか。
私は、成長そのものが問題だとは思いません。
けれど、成長の速度が内側の成熟を追い越したとき、
組織の何かがほつれていくことがあります。
急成長は、内側を拡大する
急成長は原因ではないのかもしれません。
むしろ、
急成長は、もともと内側にあったものを拡大する装置
なのではないでしょうか。
評価が高まり、数字が伸びて
経営者の影響力が増していくとき、
判断の癖や価値観の揺らぎ、
止める仕組みの弱さ、
身近な人への特例、
そうしたものも同時に拡大していきます。
問題は成長そのものではなく、
成長の中で、自分を律する力があるかどうか
です。
人は誰でも、自分に甘い存在です。
勝てば嬉しい。
評価されれば誇らしい。
影響力が増せば気持ちも大きくなる。
だからこそ、昔から言われてきました。
勝って兜の緒を締めよ
成長の中で、自分を締め直せるかどうか。
そこに経営の品格が現れるような気がします。
Steady Growthは、守りではない
Steady Growth
すなわち
「背伸びをしすぎない、堅実な成長」は
守りの経営ではありません。
現状維持でも、慎重主義でもありません。
それは
成長を自分たちで設計するという思想
です。
伸びられるときに、伸びきらない。
受けられる仕事を、あえて選ぶ。
ブームに流されない。
それは臆病だからではありません。
長期戦を選ぶ覚悟です。
それによって、次のように優先することです。
・社員が振り回されない
・公平性が揺らがない
・判断基準がぶれない
つまり、数字よりも先に、
組織の重心を守ることといえましょう。
Steady Growthとは、
会社の文化を壊さない速度で広がるという選択
なのです。
人を大切にする、いい会社が増えてほしい
社会環境は変わります。
テクノロジーも、市場のスピードも、世代感覚も変わる。
けれど、人間の本質はそう変わりません。
だからこそ、
成長の中で自分を律する姿勢が必要です。
急成長があってもいい。
挑戦も拡大も、大切です。
ただ、それによって組織がゆがみ
社員が苦しむ構造になるのは違います。
経営の影響力が増すほど、
内側を締め直す。
それができる会社が増えたら、
きっと社会はもう少し静かに強くなる。
Steady Growthは、
そのための思想です。
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アイパス経営コンサルティング株式会社
代表取締役・中小企業診断士
有村 知里
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