経営に活かす知恵。生物は進化と革新の勝者だった!

2018.12.10

[本だな、読んだな] 

生物と経営って関係なんてあるの?

 

そう思っていましたが、タイトルがなんとなく気になって最近読んだ本が面白かったので、紹介します。

 

生物に学ぶイノベーション 進化38億年の超技術」  赤池学著 (NHK出版新書) 

 

著者の赤池さんは、畑違いのような、生物と技術の両方に関わる活動をしていくなかで、

生存競争の中で生き残ってきた生物と

市場競争の中で勝ち残ってきた技術・経営の間に、明らかな共通点があることに気づいたそうです。

 

① 変えること、変わることの勇気を放棄したものは淘汰される

 

② 絶えず変化する状況に対し、変革・革新を行なってきたもののみが生き残る

 

③ 変革・革新は、他者とのつながりや環境への配慮といったバランスマネジメントのうえに成り立つ

 

 

“まえがき”から、ガーンと響く内容で、至極当たり前で、「正論」としか言いようがありません。

 

 

中小企業経営にも当てはまりますね!

 

例えば、以前お伺いしたことがある、250年あまり続く造り酒屋「大七酒造」さん(福島県二本松市)。10代目当主の太田英晴氏は、伝統的生酛造りを守りながらも、効率的な精米手法で特許を取っています。原料を無駄なく使う方法を編み出したのです。

また、ヨーロッパなどにも販売を広げています。ワイン文化があるヨーロッパは、日本酒の醸造文化への理解があるだろうと読んだからです。日本への渡航客が増えている昨今の戦略ですよね。

 

戦略だけでなく、戦術も変えていく方法があります。

当オフィスでは、現在、ある企業様の業務管理システム導入の支援をしています。今までのほう顧客管理の方法を一新し、効率化を図るため、パッケージシステムを導入します。その前段階として、仕事内容や、仕組みの整理をしています。

 

これも、経営を取り巻く環境変化への対応の一つです。

変わっていくことは、リスクもあり、 “戸惑い”も起こります。

でも、未来にメリットが見えるのだったら、トライしていかなければなりません。

 

折しも12月。一年を締めくくる時期にあって、去年と同じレベルで同じことをしていないか、振り返る時期ですね。

 

そんな意味でもとても参考になる本でした。