戦国時代にもあった!?「人を大切にする経営」

2023.05.02

[強くてやさしい会社] 

信玄はイメージと違った

今年のNHK大河ドラマは「どうする家康」です。

物語はちょうど今、三方ヶ原の戦い前夜というあたりになっています。

 

家康と三方ヶ原で戦うことになる、戦国武将・武田信玄は

俳優の阿部寛さんが演じていて、かなりの強面として演出されています。

 

私自身、武田信玄はかなり屈強で、少し怖いようなイメージを持っています。

これまでのドラマ等の描かれ方の影響を受けているかもしれません。

 

 

ところが、別の歴史番組で、

信玄は民や兵士を思いやるリーダーだったと推察していました。

 

信玄は甲斐国が温泉が豊富なこと、温泉の治療効果を活用して

いわば治療院のような施設を設けていたと伝えていました。

 

戦地で戦い、傷を負った兵士らを温泉で心身の回復をさせていたそうです。

 

また、戦うためには国が富んでいることも必要です。

困窮した状態では、民は疲弊します。

 

ですから、治水工事などで農地を増やし

様々な産業(漆や工芸など)で民を潤わせることで

民たちのモチベーションも上げていたというのです。

 

 

信玄が見せた「人を大切にする経営」

 

信玄の言葉として、

 

「人は城、人は石垣、人は堀、

 情けは味方、仇(あだ)は敵なり」

 

が残されています。

 

人は国にとって、守りの城、石垣、堀にも匹敵するという意味です。

 

信玄は、強い兵士が要れば、城などいらないと

大きな城を持ちませんでした。

 

それほど、人づくりに対して力を入れていたのです。

 

そして、情けをかければ、モチベーションが高まり

力を発揮できると考えました。

 

情けは甘やかすことではなく、

厳しさの中に、正しい評価と信頼を持って処遇していくことであり

真の「やさしさ」に通じるところがあると言えましょう。

 

「人を大切にする経営」と同じ流れを

信玄の言動と、国のつくり方に見ることができます。

 

信玄が現代にいたら、きっと人を大切にする経営をしていたことでしょう。

ちょっと信玄が身近な存在に感じてきました。

 

大切な基本は変わらず、とても普遍的なものです。

歴史に学ぶことは多いですね。