2017.10.10
[コンサルの視点から]
先日、静岡の茶畑を持つ製茶工場「グリンピア牧之原」に行ったときのこと。
併設の販売店に抹茶アイスクリームもありました。
ご当地アイスクリームに目が無い私は、早速ショーケースに近寄ったたところ、抹茶アイスが7種類も置かれています。
抹茶の濃さに応じて、№1~7までの7種類があるのです。
抹茶№1はお子様にもOKとのこと。
№3は「迷ったらこれ」というPOPがあり、レギュラーな抹茶味だそう。
抹茶№6になると「ここまで入れるか!」という抹茶味でガツンとくる味。
さて、抹茶№7は「まさに究極、世界一濃い抹茶味」。
しかも「抹茶プレミアム№7」という商品名になっており、
農林水産大臣賞を受賞した茶園の抹茶が使用されていますと書かれています。
価格も、№1~6までは300円なのに、№7は500円です。
何とも上手な価格戦略です。
大臣賞はよくわからないけれど、何だかすごそうだし、一番濃い味食べみたい、
という消費者の好奇心を上手に利用した、納得の価格を付けています。
私は何を食べたか。
ハイ、上手に引っかかりました!
抹茶プレミアム№7です。
おかげで、しゃきっと目が覚めました。
さて、この戦略は商品を少しずつ差別化して選択肢を増やしていくことで
製茶工場ならではの商品力をアピールしています。
こうすると、どれを選ぼうかとショーケースの前に立ち止まることになり
結果して、他の客も立ち止まらせていく効果もあります。
加えて、私のように一番濃いものを食べてみたいという人のために
一番上は高いけれど、「仕方ないか」という納得の価格を付けています。
また7種類あるから、家族や友達同士で違う味を頼んでみるという
客単価アップ策にも寄与していると思われます。
近隣の方なら、次に来た時には違う味を、という
リピータ―対策にも寄与しているのではないでしょうか?
もちろん、7種類も揃えることは在庫を抱えるリスクもあるのですが、
商品力をアピールするには、良い方法ですね。
街の中にはいろいろなヒントが隠れていますね。