患者が感じる良い治療とは(連続コラム第2回)

2017.09.30

[コンサルの視点から] 

 ※ 医療ソフトウエア開発の株式会社クロスウェル様のFacebookページ

   寄稿させていただきました。

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「あの歯科医院は何となく行きにくい・・・」
「なんだか納得いかないんだよね」
せっかく技術力の高い、良い治療をしているのに、

患者さんにそう思われてしまってはとても残念ですよね。

 
前回、良い歯科医院と良い美容院は似ていると書きました。
美容院では、顧客のリピート率、つまり2~3か月に一度は来店する顧客が、

全体の顧客のどのくらいあるのかというデータが、

経営指標として大変重視されています。

美容院のリピート率について、ある美容卸会社が、

美容技術の良し悪しと、接客の良し悪しはどのように関係するのかを調べたことがありました。

さて、どのような結果だったでしょうか?
リピート率が高いのは次の順番でした。

  
 ①技術 〇 接客〇
 ②技術 ×  接客〇
 ③技術 〇 接客×
 ④技術 ×  接客×

 

最上位①と、最下位④は当然ですよね。
でも、②と③を比べたら、接客のほうに軍配が上がりました。

  
技術が×は極端な言い方ですが、

技術が仮に同レベルなら、接客レベルで差がつくことになります。

 

それでは、接客レベルとは何でしょうか。

  
「受付の方が親切で笑顔だったから」でしょうか?
歯医者に入るときの心理的なハードルを下げてくれる大切なことですよね。
でも、それだけでは差別化できません。

 

もっと大切なことは「納得感」です。

「先生が質問に対して、丁寧に答えてくれた」
「治療方針や内容をわかりやすく説明してくれた」
「治療料金について、予算に合わせて代替案を示してくれた」

これから受ける治療について、患者自身が十分に理解して、治療をムリなく受け入れられることが「納得感」が得られることです。

  
納得感が顧客満足をもたらし、良い接客だったという感じを持つのです。
これは、安い保険治療でも、高額な自費治療でも関係ありません。

 

「納得感」に正解はありません。
1人ひとりの患者の”納得”を導き出すために、常に向き合っていきたいですね。

 

「歯科医院として究極のサービス業を目指そう」(第2回)
  有村コンサルティングオフィス代表 /

  中小企業診断士・消費生活アドバイザー

  有村知里

 

 株式会社クロスウェル様

   会社ホームページ  

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(コラム一覧)

 第1回 良い歯科医院は、良い美容院とよく似ている